
先月に続く、南イタリア国の紀行をお届けする。ローマから一度ミラノに戻り、マルペンサ空港を早朝便で凡そ一時間半の飛行でカラブリア地方近郊の空港に到着。此処からは山越えの道を迎えに来てくださったステファーノ・マッケローご夫妻の車で移動し、目的地のロッサーノ古城入りした。期待どおりのスペースが吾人の目前に広がり、次の若者世代へと受け継がれていくに相応しい現存する古代建築の遺跡を目に焼き付けた。此の場所を日本とイタリアとの学術文化交流の場へと衣替えしていくことが、コロナ禍の影響で果たすにも果たせずにいた。今その地に足を運び入れることが許されたことを幸福に思うと共に是非とも修復再現したいと思う衝動を身体全身で感じざるを得なかった。この文化財を邦人の吾人に最初にご紹介いただいたのは、ミラノにお住まいのマレリーナ(マッケローの奥様ミミさんは彼女の娘)さんだったからだ。お二人のご子息ガイターノさんが城内を隈無く案内してくれた。そして、彼らも此の地を国際文化学術活動の場へと復活させたいと云う思いで、イタリアの各地から茲へきて古楽器の再現、木組み芸術作品、陶芸づくり(海の隆起したことを物語る小貝殻を含む粘土質の土壌)、地元の食材調理などと云った取り組みを定期的に行いはじめていることも知った。その先導役として、ミラノ在住ジュリア(マッケロー、ミミさんの次女)さんがいることも昨年お会いして知らされていた。そして、此の古城の現在城主のアンジェリーナさんにお会いするのは、今宵の晩餐会になり、今居住されているお宅に招かれ、二度目のランチ会へと続くことにもなった。此の席で此の地の歴史研究家が編んだイタリア語の研究本に手ずからサインした御本を頂戴した。
このあと、再び古城へ、そして午後夕方までアンジェリアさんステファーノさんが暮らした高台の古街の家と教会へと案内いただいた。此の地は登るのも嶮しい街だが、人々は茲で暮らしている。暮らすに欠かせない最大の命の水を汲みにきていたご婦人にも出会い、この水は今もそのまま飲料できると聞いて、手で掬って甘露な水を吞ませていただいた。
此の教会は、旧約聖書の古写本(ローマ法皇立バチカン図書館で研究修復後、此の返還換)を保持する地として知られ、その歴史を学ぶ小学生の社会見学のようにワクワクする研学となったのは云うまでもない。
斯うした、吾人が今何を求めているかと云えば、茲に日本の柚子樹を百本植栽し、その植栽の一本ずつに日本の『百人一首』の木札を付けて、植栽主百人を集い、古城修復基金を募ることにある。既にカルタの複製はミラノのマレリーナさんの許に運び、彼らにも手に取り見ていただいた。更には、イタリア在住の邦人軍司泰則さん、赤沼惠さんによるイタリア語訳も併行して動き出している。さらには将来、日伊国学術図書館やスポーツ道塲を此の古城に完備してみたいと想い描いている。
ロッサーノ古城


























