駒澤大学本校キャンパスを離れて、二子玉川キャンパスに向かう道筋にある、二子玉川駅周辺近況情報について取材してみたい。玉川キャンパスは砧という地名の多摩川河川敷沿いに位置する。新入生が中心に週一度このキャンパスに通う場所でもあり、スポーツ体育を中心とした各クラブの活動は、このキャンパスが主流となっている。正門をくぐると真っ正面に陸上競技場トラックとサッカー場が一階吹き抜けの向こうに見えている。多摩川堤からも佳く見て取れる。右北側にクラブハウス、その前にはテニスコート、多目的グラウンドが屋外にあって、その取り巻きに相撲場、旧・新の体育館そして、ボクシング部場、弓道場を構えている。一日の利用学生数は多いときに六百人前後の学生がここに出入りする。

二子玉川駅バス発着所から砧グランンド行きのバスに乗るか、駅から河川敷沿に徒歩十六分で行くかの距離である。この玉川キャンパス行きバス乗り場附近に、最近「蔦屋家電」がお目見えし、特殊な新本を備え、寛ぎながら本読みができる空間がここに誕生した。そして七月には楽天が此の地に移転してくる。当に都市型知的空間が誕生し、老若男女がこの地を利用し始めている。ご存じのように蔦屋は、大坂枚方市に一九八三(昭和五八)年に店舗が誕生し、東京では既に代官山蔦屋書店が知られている。そして、ここ多摩川に「蔦屋家電」がオープンした。珈琲などの飲食しながら最新の書籍を手にとって読書したり、自ら学習できるフロアもここにはある。休みの一日をここでゆっくり過ごせる空間が構築されているからだ。紙素材の書籍を活字化した文字だけではなく、デザインや手書き文字、カラフルな色彩、そして、匂いの心持ちが己れの記憶と風景とを呼び起こしていく。この空間には、室内観葉植物が配備され、動く知的動物たる私たちひとり一人を優しく包んでいたりもするのではあるまいか…。この玉川キャンパスの行き帰りの立ち寄りどころは、一般の方々との社会交流する接点にもなり、大いに学園戸外の生活環境として活用できる場となろう。

本校キャンパス工事に伴う空間環境の確保は学内だけに求めるのではなく、最寄り駅環境にも目を注ごう。ある意味では、玉川キャンパスの充実化にも及ぶことになろう。此処には、駒Diningがあって、あの今話題の早朝百円定食もこちらでも始まる日を切にして待ちたいものだ。

静岡県駿東郡清水町「柿田川」上流写真

静岡県駿東郡清水町「柿田川」の湧き場