第97回東京箱根間往復大学駅伝競走 通称箱根駅伝。教育後援会では、例年東京駅近くの常盤橋周辺で応援をしていますが、今年は新型コロナの影響で自宅からの観戦となりました。教育後援会もオンラインを活用し、途中駅伝クイズなども織り交ぜながら、各自宅よりリモート応援を1月2日と3日両日開催しました。
 往路は、レース序盤からスローペースで進み各校ともペースをつかめないまま、1区から3区まで目まぐるしく順位変動のある展開となり、有力校が抜き出ることなく進むなか、箱根出場4度目の創価大が4区から1位を奪取すると、安定した走りで5区も制し、そのまま往路優勝となりました。一方 駒澤大学は、創価大から遅れること2分21秒の3位。復路の逆転優勝を信じ翌日の復路を迎えました。
 創価大の好調さは往路からの勢いをそのまま復路でもつなぎ、その差は縮めては引き離され、縮めては引き離されを繰り返し、創価大の初優勝を引き寄せる襷つなぎが最終10区終盤まで続きました。例年ですと10区からの逆転優勝はごくまれで、1920年からの96回の歴史の中で8度しかなく、平成以降は、奇しくも20年前の2001年77回大会の17秒差を順大が駒澤を逆転した1度きりだそうです。
 10区でアンカーの石川選手が襷を受け取った時点で、創価大との差は3分19秒、距離にして約1㎞。誰もが駒大の2位の健闘を称える心づもりをしていたと思います。しかし、勝負は下駄を履くまで分からないものです。1㎞当り20秒早いペースで追いかける石川選手、ゴールまで残り5㎞の地点で47秒差まで詰め寄ると、ついに残り2㎞地点で創価大をとらえました。数秒間、創価大の後ろについたのち、一歩横へ出ると、疾風のごとく走り抜き、その差をみるみる拡げていった姿は圧巻でした。その後も快走を続け歴史に残る大逆転の末、実に13年ぶり7度目の箱根駅伝総合優勝へと導きました。
 過去6回優勝のうち4回復路逆転の駒澤大学、まさに逆転の駒澤。オンライン上でも、その興奮と喜びとその瞬間を共有でき、大いに盛り上がりました。今回は、スタートから10区終盤まで一度も1位を走ることなく、襷をつないで優勝した駒澤大学ですが、監督、出走した選手だけでなく、サポートに回った選手含めての総合力の勝利があったように思います。このコロナ禍の中どれだけの努力が有ったのか、想像をはるかに超えるものがあったと思いますが、これで令和2年度大学駅伝の「全日本」「箱根」と2冠を達成し、来年以降も「令和の常勝軍団」を期待せずにはいられない、贅沢な思いに心を弾ませています。